80年代洋楽ヒット曲の歌詞と翻訳、英語解説 ROCK'N'ROLL ENGLISH

80年代洋楽ヒットの歌詞で英語を学ぶ。ロックンロールイングリッシュ

ホール&オーツ「マンイーター」の歌詞と英語


英語歌詞

↑リンクからご覧ください
[by courtesy of sing 365.com]

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大意

夜ごと彼女は現れる
痩せっぽちで 物欲しげな目をして
よくいるタイプさ いつか見たような女

あたりをキョロキョロ 何かを待ってる
そばにいても 出口しか見ちゃいないんだ
タダで手に入るのがどんなものか
わかるまでには苦労もつきもの
あいつは野生のメス猫、性悪女 
ジャガーみたいな強い奴には すり寄って行くけど
カネだけが問題
愛が欲しいんなら あきらめた方がいいぜ

ほら あいつが来る
気をつけろ 食われちまうぜ
あいつがやって来る
あいつは マンイーター

俺がキミなら乗らないね
俺にはわかってる
あいつはアブナイ 男をバラバラにしちまう
気合いを入れて 逃げ出すんだ
見た目はキレイ でも心の中は野獣さ
 

(訳:発行人)

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 

 

 

ホール&オーツ

最初に聞いたのは「アバンダンド・ランチョネット(1973)」でした。ロック色は抑えめでアコースティック調の曲が多く、ダリルもマンドリンなんかを弾いていたような記憶があります。「She's Gone」がヒットしました。

1974年、彼らはフィラディルフィアからニューヨークに活動の拠点を移し、急速に「都会色」を強めていきます。元々のソウルフレーバーに加えてニューウェーブやロックをミクスチャーしたサウンド、夜の都会を感じさせる冷たい人工的な空気感(エコーの使い方なんかゾクっとするほど)、セクシーなボーカル、スタイリッシュな歌詞。サウンドの洗練とともにヒットも続出しました。

アルバムのジャケットアートも見事でした。何せ当時LPですからね。ビジュアルとしてもインパクトがでかいわけですよ。輸入盤屋さんで彼らの新譜を見るたび、ヒリヒリとした衝撃が。「Beauty on a Back Street」での裏町ギャングのようなふたり、「X-static」のポップアートぶり…。

やがて世は80年代。MTV時代を迎え「Private Eyes」「H2O」と連続の大ヒット。テレビで彼らを見ない日はないほどの盛り上がりぶりでした。

彼らの歌を聴くとなぜか歌舞伎町を思い浮かべます。パワフルで、アーティフィシャル(人工的)なところが共通してます。

ポップでありながら「都会的であること」のスゴミを失わないホール&オーツ。
21世紀になってもバリバリの現役です。

今回の曲…Maneater

1982年発売H2Oから、「Maneater」です。 「女性差別だ」という訴えもあったとか、なかったとか。

maneaterとは man を eat するもの、ということで元は「人喰い動物」なんですが、スラング化して「男を食い物にする女、もてあそぶ女」という意味で使われ ています。

解説

☆「男はオオカミなのよ」(by Pink Lady)

■She'll only come out at night
「彼女は夜、現れる」
come out「現れる」「外に出てくる」という感じですね。

■The lean and hungry type
「痩せた、飢えたタイプのヤツ」
lean
「痩せた」。類語として thin, slender, skinny, slim 等があります。

普通に「痩せた」だと thin「骨と皮だけのようにすごく痩せた」だとskinny を使います。slenderslim はカッコよく痩せてる感じですね。
lean は、「筋肉質な痩せ方」というニュアンス。細いけど猛獣のような強さを持っているという感じですか。

■So many have paid to see what you think you're getting for free
「タダで手には入るものがどんなことかわかるまで、たくさんの代償を支払って きた」
タナボタのつもりで鼻の下を伸ばしていると、骨までしゃぶられてしまうよ、という警告でしょうか。for free「無料で」

■The woman is wild, a she-cat tamed by the purr of a Jaguar
「その女はワイルドで意地悪なメス猫、ジャガーのうなり声に飼い慣らされる」
she-cat「メス猫、意地悪女」。洋の東西を問わず、なぜか女性は「ネコ」ですね。
purr
擬音で「ネコ(ジャガーもネコ科)などがノドをゴロゴロいわせるとき の音」
ちょっといい男jaguar)にはすぐなつくメス猫というイメージ。

■watch out boys she'll chew you up
「気をつけろ、坊や達。彼女はキミをクチャクチャと噛み砕くぞ」
watch out 「気をつけろ」 Watch your step [head].は「足下に(頭上に)気をつけろ」ですね。 chewchewing gumchew「噛む」ですね。bite「噛む」ですが、「一 口噛む」のがbitechew は「クチャクチャと何度も噛む。咀嚼する」というイ メージです。

■I wouldn't if I were you
「もし俺がキミだったら、俺はしないね」
仮定法過去。何をしないのかって、彼女の生け贄になることですね。

■She's deadly man, and she could really rip your world apart
「彼女はキケンな奴。キミの世界をバラバラに引き裂くことができる」
deadly「破壊的な、致命的な、死に至る」など、とてもキケンな形容詞。
例えばdeadly wound
「致命傷」deadly bombing 「自爆テロ」
なお、聖書にい う「七つの大罪」deadly sins と言います。


☆やっぱり女が強い?

確かに訴えられそうな歌詞ではあります。「男=オオカミ説」と「女=魔物説」どちらが正しいのでしょう。多分、どちらもありなんでしょうね。



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