クィーン、すごい奴らでした。デビューが1973年。1991年にフレディの死で活動を停止するまで、いつも世界のロックシーンの王様(あ、女王か)でした。
私としても高校の頃からずっとつきあってきたので、とても思い入れのあるグループです。フレディは最期まで、きんどーさんだったなあ。ロジャーはいつまでもかっこよく、永遠の美少年で。ブライアンは30年たってもまったく変わらないし。ジョンは一番変わったかも知れないけど、いい大人になったし。
「We will Rock You」「Let's Me Entertain You」など、プロフェッショナルとしてある意味マニフェストともとれる曲を聴いていると、彼らがロックビジネスの中でいろんな葛藤もありながら、最良のコンテンツを産み出していったその心意気を感じます。
もっと良い曲を。もっとすごい演奏を。新しいアプローチを。誰もやったことのないステージを。全てを圧倒するパフォーマンスを。自らを追い立てながら、でもどこか楽しんでいた。
すごいグループだったんです。
1984年発売のアルバム「WORKS」からのスマッシュヒット。
ドラマー、ロジャーテイラーの作品です。彼の作風はツェッペリンの影響を受けたひどくヘビーなものと、この曲のようにとてもロマンチックなものとがあります。ミュージッククリップはモノクロ仕上げで、映画「メトロポリス」を思わせるノスタルジックなものでしたが、内容は意外やMTV批判のようです。
解説
■Radio
I'd sit alone and watch your light
→「ぼくは1人で座り、君の灯を見ている」
ラジオを聴きながら、呼びかけています。lightはラジオのインジケータやLEDのことでしょうね。
■My only friend
through teenage nights
→「十代の間の夜ずっと、ぼくのたったひとりの友だちだった」
teenage nights
っていい語感ですね。
ところで英語でteenageは「13歳(thirteen)から19歳(nineteen)」を指します。なぜって10歳(ten)、11歳(eleven)、12歳(twelve)はどれも-teenがつかないから。
■You made us
feel like we could fly
→「君は僕らを空でも飛べるかのような気にさせてくれた」
feel like〜で「〜したい気分だ」
ex) I feel like making love
with you. (自粛)
■So don't become
some background noise
A backdrop for the girls and boys
→「だから、少年少女達のただの背景や雑音にはならないで」
今の若い子たちにとっては、ラジオはBGMにもなりえず、後ろで何かガーガーと雑音をまき散らしてる(background
noise)だけのように思われていて、それが悲しいんですね。
■You've yet
to have your finest hour
→「君の最良の時はまだきていないよ」
最近流行らなくて、映像メディアに主役を奪われてしまったけれど、ラジオの影響はとても強力だったし、まだ引退するには早いよ。頑張ってよ。という感じでしょうか。
■We hardly need
to use our ears
How music changes through the years
→「僕らはほとんど耳を使う必要がなくなった
音楽はなんて変わってしまったんだろう」 hardly
は「ほとんど〜ない」。音楽の楽しみ方がMTV以降すっかりビジュアル消費に変わってしまった、と指摘しています。
■So stick around
cos we might miss you
→「だからそばにずっといよう 君を見失わないように」
stickは「杖、ステッキ」であり、「貼りつける」(スティックのりのように)。またstickerとすれば「ステッカー」です。stick
aroundでは「そばでずっと待つ」と言う意味で、またテレビやラジオで「(ザッピングせずに)同じ局をずっと視聴し続ける」ときにも使います。
【↑TOPへ】