80年代洋楽ヒット曲の歌詞と翻訳、英語解説 ROCK'N'ROLL ENGLISH

80年代洋楽ヒットの歌詞で英語を学ぶ。ロックンロールイングリッシュ

デフ・レパード「ヒステリア」の歌詞と英語



大意

君に触れられない 君に届かない
もっと近くに来て欲しいのに
僕はラッキー 僕はどん底
君に夢中さ 膝がふるえるほど

今夜こそ僕は知るだろう 
もし君がひとりでいるなら
この気持ちは止まらない 
この炎は消せやしない

ぼくはヒステリーみたいに 
我を忘れてる
この気持ちを感じるかい 
信じてくれるかい
それはまるでマジック ミステリー
君がこの気持ちをわかるなら 
そろそろ信じてほしい
だってそれはまるで奇蹟 
信じるっていっておくれよ
ヒステリーみたいさ 
君が近くにいると

(後略)

(訳:発行人)

デフ・レパード

デフ・レパードといえばどうしても思い出してしまうのが、1992年のフレディ・マーキュリー追悼コンサート。エクストリームの後に登場し、「アニマル」ほかオリジナルをいくつか演奏。その後いきなりブライアンメイが加わり、あの曲のイントロを弾き始めた。ジョーのMCがかぶさる。「おなじみの曲を…Now I'm here!」

…カッコよかったね。選ばれたわずかなロックンロールバンドだけが作り出せる、スリリングな、奇蹟のような一瞬。でも今思うと、あのときの彼ら、まさにターニングポイントだったんだ。

デフ・レパード。80年代に大ブレイクしたメロディアス・ロックバンド。Gジャンの似合うロック兄ちゃん、ボーカルのジョー。美青年ギターのフィルコリンは元ガール(イギリスの美形ロックバンド)。ベースのサベージはスリムなスタイルに長めのカーリーヘア(学生の頃、髪型マネしました)。クルマの事故で片腕になってしまった、でも根性で復活、ペダルでスネアを叩くという超絶技巧を編み出したドラムのアレン。そして31歳でアル中で死んじまったギターのスティーブ…。

彼ら、ほんとに大変だったんだ。83年の「炎のターゲット」はシングル「フォトグラフ」で大ヒットしたけど、アレンは事故に遭ってしまった。でも彼はドラマー人生をあきらめず、特注のシモンズで必死にトレーニングを続け、87年の「ヒステリア」でカムバック。観客は彼らに喝采を送り、「ヒステリア」「アニマル」「ラブバイツ」とヒットは続き、アルバムは1500万枚を突破した。なのにその数年後にはスティーブの死(91年)が待っていた…。

人はこんなにつらいことが続いても、仕事を続けていけるモノなんだろうか。僕には想像もできない。フレディ追悼コンサートはスティーブの死の翌年。彼らはとても力強い演奏を聴かせていた。ファンの力? 成功の自信? いや、やっぱり音楽そのもののマジックなのかもしれない。

★公式サイト
  メンバーの写真がいっぱいです。
  http://www.defleppard.com/news/

今回の曲…ヒステリア

1987年発売4thアルバム「ヒステリア」から、タイトルチューンを。



英語歌詞はこちら [by courtesy of sing 365.com]

解説

■Out of touch, out of reach yeah
→ 「君に触れられない、君に届かない」
out of〜「〜から離れて、〜から外へ」というニュアンス。
I'm out of here. 「出かけてきます」などのように使います。
out of touch, out of reach とは touch reach から離れてしまっている、ということで「触れられない、届かない」という感じ。

なお out of touch「連絡が途絶えて」という意味にもなります。
反対は keep in touch 「連絡を保つ」
別れるときや手紙の最後などに「Keep in touch.」とあれば「連絡してね!」の意味です。

■You could try to get closer to me
→ 「もっと近くにきてくれればいいのに」
could にはいろいろな意味があります。
(1)can の過去→ふつうに「〜できた」
(2)Could I 〜? の形で→ていねいに「〜してもいいですか?」
(3)Could you 〜?の形で→ていねいに「〜してくれませんか?」
(4)提案「〜したらいいのに」「〜しませんか」
(5)推量はっきりしないけれど、可能かもしれない、起こりえるかもしれない
(6)苛立っている、じれている→「〜すればいいのに」
ここでは(6)の意味にとりました。
「じらすんじゃねーよ」って感じでしょうか。

■Hypnotized, I'm shakin' to my knee
→ 「魅了されてひざがガクガク震える」
hypnotized「魅了する、うっとりさせる、催眠術をかける」
hypnotize 「うっとりさせる、催眠術をかける」などの動詞。

■I gotta know tonight, if you're alone tonight
→ 「今日こそ知らなくちゃ 君が今夜ひとりなら」
gotta have(has) got to の略式ですね。got はリズムを良くするために入っているので抜いて考えれば、have (has) to〜 そう「〜しなければならない」ですね。

■I get hysterical, hysteria
→「僕はヒステリーみたいに、我を忘れてしまう」
hysteria」ってなに? 英英辞典を引いてみました。
"extreme excitement that makes people cry, laugh, shout etc, uncontrollably"
なるほど、「コントロール不能になるほど人を泣かせたり、笑わせたり、叫ばせたりなどさせる激しい興奮」日本語にするより英文定義のほうがイメージわきますね。hysterical は形容詞形。

■Cause it's a miracle, oh say you will, ooh babe。
→ 「だってそれは奇跡。イエスって言っておくれ」
say 〜はここでは命令文。「〜って言って」。
you will はwon't (will not) ではない、つまり「肯定」ということ。

勝負どころですね。いつか使ってみたい口説き文句…。

★シンプルだけど、なかなかロマンチックです。

おまけ

フィルコリンが在籍していた「ガール」ってバンド知ってますか? 超美形バンドとして日本でも大人気。マイナンバー、ハリウッドティーズ、ドクタードクターとか、いい曲いっぱいありました。ボーカルのフィリップルイス(後にL.A.ガンズ)が特にキレイだった。

こんな感じ。




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